今回はIT未経験の私が、2週間でMicrosoft Azure Fundamentals AZ-900を一発合格した方法をご紹介させていただきます。
全ての方に適用可能な学習方法ではないかもしれません、特にITに苦手意識を持たれている方の資格取得、及びITスキル向上のご参考になれば嬉しいです。
この記事では、クラウドのスペシャリストになるための道筋をしめすことを目的としておらず、あくまでAZ-900に合格するために何をすべきかについて纏めさせていただきましたので、その点ご理解いただけますと幸いです。
結論

- 合格に要した学習時間:約20時間(1.5時間/日×14日)
- 使用教材:Microsoft認定AZ-900テキスト(1周)、Udemy模擬試験(7回分×4周)
合格に向けて購入した主な教材は次の2つです。(費用を抑え、これだけの教材で十分合格可能です)

今回はキャリアのお話ではなく、資格取得に関するお話をさせて頂きます。

IT未経験の私でもAZ-900は合格できるのかな。
このような悩みにお答えします。
昨今、DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれ、IT人材の需要が高まっています。
私が所属する会社でも、ITスキルを身につけることの重要性が毎日のようにアナウンスされています。
そこで私は今年の目標の1つにクラウド関連の資格取得を掲げていました。
本記事の内容
- Microsoft Azure Fundamentals AZ-900とは?
- AZ-900を無料で受験する方法
- AZ-900合格に向けた勉強のポイント

参照の上、筆者にて作成
AZ-900は、Azure Fundamentals(AZ-900)というMicrosoftの認定資格のことです。
Microsoftは以下3つのカテゴリに対し認定資格を提供しています。
- Role-based:役割別
- Speciality:専門
- Fundamentals:基礎
AZ-900は、Microsoftの認定資格でも基礎に位置しています。
AZ-900の出題範囲
クラウドの知識からAzureのコンセプト迄、幅広く出題されています。

受験方法
指定試験会場でのオンライン受験、もしくは自宅でオンライン試験「ピアソン VUE」の2通りあります。
日程さえ空いていればその場でパパっと受験できる 「ピアソン VUE」 がオススメです。
合格点と合格率
100点満点中、700点です。
AZ-900の合格率について、Microsoftより公開はされていません。
本試験は、「択一選択問題・複数選択問題」の形式で出題されます。
試験問題数は30問であり、試験時時間は60分です。
早い人だと40分以内で見直しまで終わり試験を完了することができるので、時間的には十分余裕があると言えます。
問題を見て考える、というよりかは「頭の中にある知識をアウトプットする」ことが求められます。
よって試験前にどれだけの知識を頭に入れることができるか、選択肢を選ぶ際に知識を正しくアウトプットできるかが肝要になってきます。

AZ-900の受験料を無料にする方法

通常の受験料は12,500円です。
これを無料にできたらかなりお得ですよね。
AZ-900を無料で受験する方法
Microsoft主催の無料Virtual Trainingに参加する!

このトレーニングではAZ-900に関する知識をWebinar形式で受講することができます。
トレーニングの所要時間は2日間(各半日)であり、本番試験によく出てくる概念や内容を細かく教えてくれるので、その後の試験勉強も効率的に進めることができます。
トレーニング受講後すぐにAZ-900の試験が無料になるわけではなく、おおよそ1週間ほど時間を要しますのでご注意ください。受講後にMicrosoftから参加した旨を伝えるメールが届きますので、それをもってあなたのアドレスと受講記録がリンクされ無料でAZ-900を受験することが可能になります。受験申込時には必ずこちらのアドレスでログインし登録を完了させてください。
合格前の私のスペック

- 文系
- 業務でのIT経験なし(もちろんAzureも触ったことはない)
- 1年前にTech CampでHTML、CSS、Javascriptに触ったことがある(もう書けない)
- 2か月前にAWS Cloud Practitioner合格( Azure 受験時にはAWSの内容は既に忘却の彼方...)
ITを全く分からないわけではないですが、私には勉強せずに Azure に合格できる知識はありません。
会社の同僚には、普段から業務でIT案件を扱っていることから勉強せずに合格したり、試験直前に単語暗記のみで合格した強者もいました。
しかし、それらの人の学習方法は自分には一切当てはまらないと初めから確信していたので愚直に準備を進めていきました。
ただ、試験内容を見て、IT未経験でもある程度量をこなし試験の傾向をつかむことができれば、決して難しい試験でないとも推測していました。
AWS合格時の学習方法についてはこちらでご紹介しております。
個人的にはAWSの方が難易度が低かったように感じたので、まずはAWSを受験してみてもよいかもしれません。
学習方法

14日間をブレイクして、各断面でどのようなことを意識して学習に取り組んだかご紹介したいと思います。
1-3日目
まずは全体像をつかみます。
この時点で模擬試験を解いても何が分からないかすら分からないので、Azure の概要と試験に出るポイントをなんとなくつかみます。
私は、合格対策Microsoft認定AZ-900:Microsoft Azure Fundamentalsテキスト&問題集を使用しました。
私の周りでAZ-900に合格した約200人のほとんどがこのテキストを使っていました。
実際私も使用してみてこの本は要点が簡潔にまとめられていますし、各章の最後には練習問題が設置されているので、クイックに知識定着の確認もできます。
但し、次の3つの理由からこのテキストにはあまり時間をかけすぎないほうが良いです。
- 試験内容すべてをカバーしていない
- 試験に対して難易度がやや低い(実際はもっと難しい)
- 本番試験の方法に慣れることができない
よって、テキストではあくまで全体像の理解に留め、この時点では単語や内容を正確に覚える必要はありません。
Cloud、 Azure とは何か、どういった内容が問われる試験なのかがざっくり分かれば良いです。
4-6日目
ここから本腰を入れていきます。
4-6日目は分からないことを明確にするフェーズです。
この手のテストは本番に近い質の問題をいかに解くかが重要です。
従い、模擬試験をひたすら解きます。
合格者の多くがオススメしていた模擬試験がこちらです。


私もこちらの問題を解いて Azure を合格しました。
有料ですが合格するために必要な投資だと思います。
模擬試験は全部で7回分あり、各模試の制限時間は60分です。
実際には各模試20分ほどで毎回解けてしまうので、模試6回を1周回答するのに要する時間は合計2時間ほどです。
模試の第1回から第4回までは実試験に近い難易度、第5回から第7回は実試験よりも難しい印象です。
従い、学習開始から4-6日目では、まず模試の第1回から第4回までを解くことを目標とします。
私はこの期間で模試の第1回から第4回を2周しました。

問題を解く際のポイント
- 答え合わせ後の解説理解に全精神を注ぐこと
ある問いで間違えであった選択肢が別の問いで正解の選択肢となるケースがありますので、選択肢の正誤だけではなくその理由をきちんと理解することが重要です。
当然最初は解説を見てもわからないことばかりですので、問題で問われたポイントを理解するように意識します。
この模擬試験の良いところは、間違えの選択肢に対してもなぜそれが正解でないのかをきちんと解説している点です。
加えて、あとで見直しする問題には星マークを付けることができるので、分からない問題は必ず星マークをチェックしておきます。
このようにすることで勘で正解した問題に対しても、取りこぼしなく知識をつけることができます。
私は、間違えた問題に出てくる単語とポイントをノートに書き溜めていました。


その際に独自に以下のようなルールを適用していました。
- Azure 独自の単語は四角で囲う
- IT一般の単語や概念は四角で囲わないでそのまま記載
- 特に重要なポイントについては黒まるで印をつける
- 可視化できるものは積極的に可視化する
蛍光ペンを使用しなかったのは、ペンの持ち替えの時間がもったいないのと、蛍光色はそこに目が行きやすいので蛍光色以外のポイントが抜け落ちてしまうからです。
学習初期段階では重要度の濃度もいまいち正確につかめていなかったので、この時点では重要と思われる要素を洗い出すことを意識していました。
何事も図や絵で覚えるほうが比較的頭に入りやすいため、概念はできるだけ図示しそれぞれの要素の関係性がわかるようにしました。
この際、Google画像検索やYoutubeを大いに参考にしました。

特にYoutubeは視覚的に理解しやすく、英語のものでもほとんど日本語字幕を付けることができますので、積極的に利用することをお勧めします。(たまに字幕が間違っているので、英語が問題ない人は字幕を付けないほうが効率的に学習できると思います)
このノートは隙間時間に見たりして定着化させます。
この時点で、第1回から第4回の正答率が70%を上回っていると良いと思います。
7-11日目
7-11日目では、これまでの第1回から第4回に加え、やや難易度が高い第5回から第7回に挑戦します。
試験にも出る可能性がある要素ですので、あきらめずに分からないことを明確化し潰しこんできましょう。
要領は基本的に4-6日目と同じです。
過去に正解した問題も含め各模試を高速回転させ、試験に向けた勘所を鍛えます。
繰り返しですが、重要なのは解説を理解することです。
分からない概念や単語はGoogle画像検索やYoutubeを積極的に利用します。
ここまで回すことができればある程度、解ける問題と解けない問題が明確になってくると思います。
そこで、残りの日数でそれらを潰しこみます。
この時点で第1回から第4回の正答率が75%を上回っていることが望ましいです。
第5回、第6回、第7回目はまだ75%を切っていても、この後巻き返すことができますのであきらめてはいけません。
12-13日目
この2日間では、各模擬試験で間違えた問題と星マーク(見直し)が付いた問題を集中的にこなします。
Udemyのこの講座では、それらのみを抽出して解き直す機能があるので非常に便利です。
解き直して間違える問題は、ノートに立ち返りどのポイントが漏れていたから間違えたのかを理解し頭に入れます。
この時点で全6回分の模擬試験の正答率が75%を上回ってることが望ましいです。
14日目
さて学習開始から2週間が経過しました。
明日本番試験を迎えることを考えると、前日はこれまでノートに書き留めた要素を暗記するのみです。
短期記憶でも良いので頭に入れ込みます。
実際に私が実施したのは以下です。
- 模擬試験全6回分の不正解問題と星マークがついた問題を解く
- ノートに書き溜めた内容を徹底的に暗記する
試験当日
試験時間は午後の方が良いと思います。
それは午前中に内容振り返りと暗記ができるからです。
前日はなるべく8時間以上睡眠時間を確保し、リラックスして本番に臨めるよう体調管理をすることも重要ですね。
当時の試験、私は20分ほどで終了しました。
まとめ:AZ-900はIT未経験でも2週間で合格可能!

ぜひ計画的に学習を進め、短期的に勝負をつけたい資格です。
初学者が短期合格に向け意識するポイント2つ
- Microsoft認定AZ-900テキスト全体感を眺める
- Udemy AZ-900: Microsoft Azure Fundamentals模擬試験問題集でより質の高い問題に取り組み、本番のイメージを湧かせる
本番に近い質の問題を何周も回し、間違えた個所や分からないポイントを徹底的に潰す。
模擬試験を3から4周回し、間違えた個所や分からないポイントを徹底的に潰す。
模擬試験での失敗から、要点を学ぶスタイルが功を奏するタイプの試験だと思います。
興味はあるけれど受けることをはばかっていた人も、コロナ禍でステイホームが多いこの機会にぜひ積極的に挑戦してみてはいかがでしょうか。

