コンサル業界

コンサル業界の転職動向2024:人材獲得競争と大量採用の影響

eye-catch

こんにちは!

今回はコンサルティング業界の舞台裏にスポットを当ててみたいと思います。

2023年、コンサル転職の最新動向を探る中で、某コンサルティングファームの人事部長(仮称: Oさん)との貴重なお話を伺う機会がありました。

コンサル業界は常に変化と挑戦の連続。

そんな中、2022年には大きな転換期を迎え、2023-4年はその影響が少しずつ表れつつあります。

さっそく、コンサル業界の今とこれからについて、深堀していきましょう。

こんな方におすすめ

  • コンサルティング業界に興味を持つ方
  • コンサル業界での転職を考えている方
  • コンサル業界の現状や将来の展望に関心がある方

本記事の信頼性

たか

相談者視点で参加した、ポジウィルの無料カウンセリング体験を含む、キャリア関連のおすすめの無料ツールについてはこちらでまとめています。

本記事は某コンサルファーム人事の方に対するヒヤリングをもとに筆者の考察を含めて記載しております

(本ページは一部プロモーションが含まれています)

コンサル人材獲得競争

コンサルでの人材獲得は2022年にインフレを迎え、2023年断面では少し落ち着いてきた、採用を絞るようになってきました。

2022年は特にBIG4と呼ばれるPwC、EY、KPMG、Deloitteの4社で採用が盛んに行われた年です。

コロナ禍でDXの必要性を強く感じた各企業から要請を受け案件が増加したため、より多くの人材が必要になったのです。

しかし、この年に急拡大をしたコンサルファームは2023年には数合わせの採用窓口を縮小します。

Oさんによると、人事界隈ではDeloitteが大量採用を明確にストップしたことは有名な話のようです。

BIG4に関わらず、McKinseyやAccentureも人材解雇でニュースになりましたね。

McKinseyは2,000人、Accentureは約2万人を削減する計画を打ち出しました。

マッキンゼー、約2000人を削減へ-過去最大級の人員削減

NewsPicks

アクセンチュア、世界で従業員1万9000人削減へ

CNN

これには後述する大量採用の副作用が関連しています。

Oさんによると、それでもBainやATカーニーは、大量採用を行わず人材の質を落としていないと言います。

その他のファームは、例えばデジタル専門チームであるBCG Digitalを立ち上げたりと、大幅な人材採用を実施し、戦略コンサルの雄であるマッキンゼーでさえ質が落ちたのではないかと言われているそうです。

大量採用の副作用

これまでコンサルといえば、少数精鋭で企業経営者のCxOアジェンダに関する課題解決をしてきたプロフェッショナル集団でした。

当然、難易度の高い課題を解決しなければならならず、コンサルファームのサービスは人が命なので、それだけ優秀な人材が狭き門を通って選抜されてきました。

しかし、人材の採用幅を拡大したことで、採用の暗いテリアが下がり相対的に人材の質が低下したとも言われています。

そんな中で、元々コンサルファームに在籍された方が会社から離れるケースが出てきているそうです。

その理由は、自分のやりたいことではなくなったから。

上流の戦略に携わってきた彼らは、コンサルのインフレによって営業による案件獲得がKPIに加えられました。

もちろん案件獲得の営業も重要な活動なのですが、より目の前のクライアントの課題にコミットしたいという方からすると本質とは違うところで評価基準が定められやりがいを感じにくくなった背景も少なからずあるようです。

また、新たに入社した社員の質が低下したとの見方から、このような方達と働くことはしたくないとの理由でファームを離れることもあるとのこと。

ではそのような背景でファームを去る人たちはどのようなキャリアを歩んでいくのでしょうか。

大量採用で会社を去る人のポストコンサルキャリア

これまでのポストコンサルキャリア同様、コンサル to コンサルへの転職、ベンチャーのCxOポジション、事業会社の経営企画ポジションなどは依然人気なようです。

最近盛り上がりを見せているのが、MBBA(マッキンゼー・BCG・ベイン・ATカーニー)やBIG4出身のコンサルタントが、ブティック系と呼ばれる業界特化のファームを立ち上げること。

創業メンバーとして0→1を経験できるとの謳い文句で人材を集めているものの、実態としてはIT導入などのITコンサルに留まっているファームが多いとO氏は言います。

今後の採用

今後のコンサルから転職をしようとしている方に情報共有です。

結論、面接時のフィルターにコンサルファームに入社した年代が加わるとの見方があるようです。

これまでは、大きく「学歴」「前職」の2つでフィルタリングがかけられていましたが、そちらに「いつコンサルに入ったのか?」という問いがされます。

これは前述の通り、コンサル人材大量採用期の前後で人材の質に差がある(可能性がある)との見方があるからです。

コンサルの転職市場価値は高いとは言われつつも、当然ながらその中でどんな成果を出したか、転職先で活用できるTransferable Skillは何かなど、本質を見極められる傾向がさらに強まっています。

Oさんのファームではシニアマネージャー以上の採用に力を入れているといいます。

これはこれまではコンサルのマネージャーであればある程度質が担保されていたものの、最近では非コンサルからコンサルにマネージャーとしていきなり転職するケースもあり、いわゆるコンサルではない人材も増えているとの危機感が背景にあるようです。

その点、シニマネであればきちんとデリバリーでも成果を出さないとなることができない職位であるので、まだフィルターとして機能しているとおっしゃっていました。

まとめ:どこまで行っても成果やスキルの実証が重視される

コンサルティング業界の転職事情について、某コンサルティングファームの人事部長(仮称: Oさん)との対話を通じて、2023年の人材獲得競争と大量採用の影響を探ってみました。

人材獲得競争の変遷

2022年にはコンサル業界が大きな変革の波に見舞われ、BIG4として知られるPwC、EY、KPMG、Deloitteなどの主要ファームが積極的な採用を行いました。

コロナ禍の影響でDXの需要が高まり、企業からの要請が増えたことが大きな要因でした。

しかし、急速な拡大に伴い、2023年には一部のファームが採用窓口を縮小し、人材戦略を見直す動きが見られました。

Deloitteの大量採用ストップなどが代表的です。

大量採用の副作用

これまでのコンサル業界は少数精鋭のプロフェッショナル集団が高難易度の課題を解決してきました。

しかし、人材の採用幅が広がることで、人材の質が相対的に低下する懸念が生まれました。

さらに、コンサルタントたちのやりがいが低下する可能性も浮上。

その結果、本来の志向から逸れて転職を検討する人々が増えてきました。

ポストコンサルキャリアの多様化

転職を考えるコンサルタントたちには、コンサルからのキャリアパスが多岐にわたることが示唆されています。

伝統的なコンサルファームから別のコンサルファームへの転職や、ベンチャーや事業会社の経営企画ポジションへの転身が依然として人気です。

また、最近ではマッキンゼーやBCG、ベイン、ATカーニー出身者が業界特化のブティックファームを立ち上げるケースも増えています。

未来の転職市場への影響

2023年以降のコンサル転職市場においては、コンサルファームに入社した年代が新たなフィルターとなる可能性があります。

大量採用期前後で人材の質に差が生まれたため、採用担当者はコンサル入社時期を注視する傾向が強まっています。

転職市場価値は依然高いものの、成果やTransferable Skillの活用能力がより重視されるでしょう。

コンサルティング業界は2023年において人材獲得競争と大量採用の影響を受けています。

大きな変革により転職市場も変化し、コンサルファームでの経験だけでなく、成果やスキルの実証が重視される傾向が強まっています。

将来の転職を考えるコンサルタントにとっては、転職先選びにおいて入社時期やキャリアの展望を検討することが重要とされています。

-コンサル業界
-, , , , ,