コーチング

CTIに出会ってから14ヶ月後にCPCCを取得した話

本記事の筆者

たか

この記事を書いている私は、

  • 海外MBA進学・2度の転職経験をもとに自身が所属する香港の団体でキャリア相談を実施(累計200名以上)
  • コーチング・キャリアコンサルティングを専門とするAscent株式会社 代表取締役(コーチング歴:5年)
  • 米国CTI認定プロコーチ(CPCC)/ Gallup認定ストレングスコーチ
  • 国家検定 キャリアコンサルティング技能士2級/ 国家資格キャリアコンサルタント

取得までの道のり

14ヶ月の旅路は次のようにハイペースで進んだ。

後の章で、当時の想いをそれぞれ振り返ってみようと思う。

  • 2024.10 体験コース
  • 2024.11 基礎コース
  • 2024.12 応用コース Fulfillment
  • 2025.01 応用コース Balance 
  • 2025.02 応用コース Process
  • 2025.03 応用コース Synergy 
  • 2025.05 上級コース
  • 2025.10 上級コース修了+100h有料コーチング完了
  • 2025.12 CPCC口頭試験+CPCC合格

2024.10 体験コース

初めて受けたコーチングのコーチがCTI出身だったので、コーチングといえばCTI一択の頭でいた。

とはいえ、いきなり大金を払うのは怖いので、まずは本当にコーチングというものが自分にしっくりくるのか確かめたかった。

その結果、だいぶしっくり、というかピッタリハマって、その場で基礎・応用コースへ進む契約をした。

キャラでもないのにグループLINEを作ってみんなと繋がった。

CTIの学びの旅路で出会う人たちとは、なんとなく特別な繋がりがある気がしていた。

2024.11 基礎コース

楽しみにしていた基礎コース。

基礎コースに参加する頃には、クライアントさんを募集し始めていた。

コーチングを本気で学びたかったので、In/Outputを高速で回したいという気持ちがあった。

さらには、こんなに素晴らしいものを世の中に知ってもらいたいという使命感のようなものを持っていた。

この頃だったと思う、自身が働くコンサルファームで「コーチングの人」というタグがつき始めたのは。

実際、50名の日本人/外国人のメンバーにキャリアビジョンの描き方という1.5hのワークショップを企画から運営までほぼ1人でやらせてもらった。

後日Surveyでは5点満点中4.7点という評価を受け、自身につなげた。

このときすでに「コーチングを生業としたい」と真剣に考え始めていた。

2024.12 応用コース Fulfillment

応用コース。

記憶する限り、基礎コースの方が楽しかったなという感想だったと思う。

これは自分の受け皿がまだ未熟で、3日間の学びを味わいきれなかったことに原因がある。

当時の私は特に、コーチングというものをスキルでなんとかしたいという想いがあり、「理解」しようとしていた。

ロジックに落とし込んで、こういう意図を持って関わることでクライアントはこうなる、みたいな規則を見出そうとしていたようだ。

コーチングはそんなに単純ではないのに。

一丁前にホワイトボードなどを使い、自社メンバーだけに留まらず、クライアント何人かにもコーチング風の何かを提供していた。

当時自由にやらせてくれた上司にはとても感謝している。

ただ、頭が整理されたという言葉はもらっても、その結果行動を起こしてこんな変化が見えてきたと言った話はまだこの時には出てこない。

それくらい、今の自分からすると「浅い」関わりだったと思う。

「コンサルファームの森川さん」という着ぐるみを剥ぐことができずに、自身の幅を狭めていた。だからクライアントにも小さなインパクトしか出せないでいた。

それでも、そのコーチング風の何かはとても好きだったしもっと極めたいという気持ちが強かった。

2025.01 応用コース Balance 

待ちに待ったバランス。この辺りから、少しずつ周りに変化を起こせるようになる。

当時この学びに参加した際、妻がメンタル的にきつかった。

圧倒的な人数不足と大きな期待を背負い、責任感の強い彼女は、平日ほとんど毎日23時頃まで仕事をしていた。

そんな時に送り出してもらった、Balanceの3日間の学び。

「視点」の力に圧倒された。

1日目が終わると妻を居酒屋に呼び出し、仕事という対象をあらゆる視点で一緒に見に行った。

あれだけキャリアウーマンだった妻が、人生仕事だけではないよね、ということに気づき、後日休職を選ぶこととなる。

私は心の底からよくやったねと妻にガッツポーズを送った。とても安心した。

アシスタントのコーチから「たかさんはこの指針を身につけたら幅が広がるね」とアドバイスをもらった。

このBalanceの指針はとても強力で、2日目の宿題でクライアントさんに体験セッションで実施したところ、翌日朝にはその方との30万円近くの継続契約が決まった。

この頃から、コーチングの力を本気で信じるようになった。

この経験が、自分はコーチングで食べていきたい、それが本当に現実になるかもしれないと思うようになった。

2025.02 応用コース Process

これは1番好きな指針。

後に受けるCPCC口頭試験でも結果的にこのprocessを指針として定めた。

実はこの学びの3日間を迎える2日前に、祖母が亡くなった。

おばあちゃん子だったのでとてもショックだった。

火葬場が順番待ちとなりこの3日間に葬儀は行われないことがコースの前日に決まった。

気持ちはかなり落ちていたが、これはおばあちゃんから「あんたの好きなコーチングを学びに行って来な」と言われている気がして、会場に向かった。

この出来事があった時のProcess。なんとも感慨深い。

でもコーチングでおばあちゃんのことを話し、自分の内側の感情に向き合った結果、Processの効果に救われた。

自身がクライアント体験として強烈なインパクトを受けた。

しかしながら、Processはそう簡単に扱える代物ではなく、3日間の学びの中では正直あまり理解ができなかった。

正確には、2.5日は理解に努め、残りの0.5日で理解ではなく感じることが大切だということに気づき思考をシフトした。

学びの場では時すでに遅しだったが、この時の体験が私を変えた。

見えたり言語化できるものばかりではない。むしろそうでないものに好奇心を向けたり耳を澄ましたりすることで、思いもよらぬ本質的変化が起きたりすることを知った。

2025.03 応用コース Synergy 

これはただひたすらに楽しかった。

これまで学んできたものを統合するので、初めて学んだ時よりもできる関わりが増えていた。

この時、コーチングの有料クライアントさんは3名ほどいた。

この学びを止めることなく、当たり前のように上級コースに申し込んだ。

Synergyを私と同日に受けた人で上級コースに進んだのは私を含め3人だけだった。

2025.05 上級コース

勢いよく申し込んだものの、コース開始までに最低5名の有料クライアントを見つける必要があり焦っていた。

なんだか知らないが、既存クライアント以外に新規で5名以上見つけたいと私は勝手に思っていた。

プロとしてやっていくのであればそれくらいしなくてはダメだと思っていたから。

前職の同期や社会人学校で出会った人、友人からの紹介、現職のメンバーなどに声をかけてなんとか新規に6名のクライアントと有料コーチングの契約を結んだ。

ここはコンサルの知恵を生かして、なぜ自分がコーチングをするのか、それはあなたにとってどんな価値があるのか、実績はどうか、などをまとめて20枚ほどのスライドに起こした。

まさにセールスである。

本来はこんなに良いものなのだから放っておいてもお声がかかってもおかしくない。ただ、まだ特に日本ではコーチングというものが一般的ではないため、自ら説明する必要があった。

言語化できない何かを言語化したりビジュアライズするのには苦労もしたが、並行でビジネスコーチングを自ら受けて商品設計やコンセプトを決めた。

その甲斐あって、その資料を見せてコーチング契約を断られたことはない。

この時はすでにCPCC保有者の如く、周りに接していた。かなり前のめりだったと思う。

実際に上級コースが始まると、今までは楽しんでやっていたコーチングが、意識して使ったり、無意識で使えるようにしたり、、最初はCTIの知恵に振り回されている感覚で、自分ではうまくできているのに目の前のクライアントにはインパクトが起きていない(ように感じた)こともあった。

一番好きだったはずのProcessが特にうまくいかない。宿題を提出しても全然合格しない。

応用コースまではGoodをフィードバックしてもらうことが比較的多かったが、上級コースではプロを目指す以上、moreもたくさんもらった。

これが今の力になっている。本当に感謝しかない。

ただ上級コース中は、お金も時間も投資しているし、有料でコーチング提供しているし、そんな私にmoreをたくさんもらってもどうしたら良いのかと不安になる瞬間もあった。

それでも学びの仲間やクライアント、マイコーチ、家族、同僚に支えられコースを走り切った。

マイコーチについて。マイコーチはCPCCとPCCを持っているひとを自分で選ぶ。

コーチ選定はかなりこだわった方が良い。ここでケチったり適当に決めると、CPCCが一発で通らなかった時に悔やみきれない。(再受検料に6万円ほどかかる)

それだけ品質の高い自分に合ったコーチに関わってもらうことは、自身のコーチングの質を高める上で重要だ。

個人的におすすめなのは以下の要件だ。

  • CPCC/PCC取得から5年は経過している
  • CTIの活動に頻繁に参加している(CTIのコーチングスタイルからそれほど遠ざかっていない)
  • 人生の先輩
  • 自分もこうなりたいと心から思える

2025.10 上級コース修了+100h有料コーチング完了

気づけば、コース完了時には有料コーチングの時間が112時間に達していた。

完了した翌日にCPCCの受験を申し込み、最も早く受験できる12/10を希望した。

2025.12 CPCC口頭試験+CPCC合格

口頭試験については、試験から数時間後に思いをこちらに綴った。

合格発表日を迎えるのが怖かった。正直この日がきてほしくなかった。

あまり自信はなかった。いつもの半分くらいしか自分を出せなかったから。

13時頃、CTIからメールが2通。

パスワードが記載されたメールからそれをコピーし、別メールのzipファイルで暗号化された資料にペーストして添付ファイルを開いた。

手が震えた。

ダメでも2回目で合格すれば良い。そう言い聞かせて開いた。

結果、【合格】

これまで駆け抜けた日々が報われた。これで2025年を締めくくることができる。そんな安堵感に覆われた。

合格して、まず妻にお礼を伝えた。次に両親、そしてCTIリーダーと仲間。クライアントにはセッションが終わってからお礼を伝えた。

自分1人では合格することはできなかった。

みんなありがとう。

CPCCを取得した今、まだまだスタート地点に過ぎないが、やっぱりこの道のプロとして生きていくことを考えている。

これまで自分のサボタージュが邪魔してコーチングにお誘いできていなかった人たちにコーチングを受けないか早速話をしている真っ只中である。

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